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ハイキャリア人材とは?ハイキャリア転職のポイントを解説

ハイキャリア

転職市場では、「ハイキャリア」という言葉が使用されることがあります。ハイキャリアとはどのような人材を指すのでしょうか。

そこで、ハイキャリアの意味やハイキャリアを目指す転職活動のポイントなどについて、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏に解説いただきました。

ハイキャリアとは?

「ハイキャリア(high-career)」に明確な定義はありませんが、一般的には「転職市場で高く評価されやすい経歴」を指します。例えば、専門性や希少性の高いスキル、目覚ましい活躍が期待される実績を持つ人材が、ハイキャリア人材と呼ばれることが多いようです。社内や転職市場で評価されるため、結果的に年収や役職が高い人が多いという傾向もあります。

ハイクラス・エグゼクティブとの違い

転職市場では、「ハイクラス(high-class)」や「エグゼクティブ(executive)」という言葉も使用されることがあります。ハイクラスは「高級」や「一流」を意味しますが、転職市場では「ハイクラス人材」「ハイクラス求人」という使い方で、主に年収や役職が高い人材や求人を指すことが一般的です。

また、エグゼクティブは「経営幹部」、「上級管理職」、「役員クラス」、「役員候補」、「CXO人材」などを意味し、転職市場では経営幹部を指すことが一般的です。「エグゼクティブ」と「経営幹部」という用語は、ハイキャリア同様に明確な定義はありません。

ハイキャリア人材に求められること

企業が活躍を期待するハイキャリア人材ですが、ハイキャリア人材に求められやすい4つの要素について解説します。

汎用性の高いポータブルスキル

「ポータブルスキル」とは、業界・職種に関わらず持ち運びができるスキルを指します。ハイキャリア人材の場合は、汎用性が高く成果につながりやすい高度なポータブルスキルが求められます。一例として、「ロジカルシンキング」「交渉力」「コミュニケーション力」「マネジメントスキル」などが挙げられるでしょう。

即戦力

企業は、ハイキャリア人材に即戦力を期待していると考えられます。そのため、応募書類や面接を通じて、採用担当者は募集している仕事にマッチした経験・スキルを持っているか、成果や実績の再現性があるか、などを判断しています。

高い専門性

ポータブルスキルだけでなく、高い専門性を求められることもあります。例えば新規事業の立ち上げや新しい技術の導入には、マーケットや技術に知見を持つ人材が必要となります。社内に知見を持つ人材が少ない、または社外から異なるノウハウや違った視点を得たい場合に、高い専門性を持つハイキャリア人材を採用しようとするケースが多いようです。

豊富な実績

ハイキャリア人材には、豊富な実績も求められます。豊富な実績があれば、同様のケースや課題が生じた場合に、同じように成果を上げられる可能性が高いと考えられるからです。実績の数やバリエーションが豊富であるほど、実力が判断しやすく再現性も期待できます。売り上げやユーザー数など定量的に判断できる実績以外にも、新規事業の立ち上げや事業の再建、M&A実績や海外進出などビジネス手腕が想定できる実績も対象になるでしょう。

ハイキャリア転職の特徴

ハイキャリアの転職によく見られる3つの特徴を解説します。

厳選採用になりやすい

専門性の高さや即戦力を期待して採用されるのがハイキャリア人材です。企業の人材要件や期待値が高いため、厳選採用になりやすいという傾向があります。企業が求める要件を満たした人材を選考するために、一般公募をせずに転職エージェントなどに依頼して、非公開求人として募集を進めるケースもあります。

スペシャリスト・マネジメントポジションが多い

企業がハイキャリア人材を採用する背景のひとつに、「社内に経験者が少ない」という事情が挙げられます。社内に経験者が少ないために社外から経験豊富なハイキャリア人材を迎える場合は、高い専門性を持つスペシャリストや、豊かな経験を発揮して組織や事業を牽引するマネジメントポジションが多くなる傾向があります。

年収が高くなる傾向がある

高い専門性や豊富な実績を持つハイキャリア人材は、在籍企業で高く評価されているために、年収や役職が高い人材が多い傾向があります。ハイキャリア人材を採用しようとする企業も、優秀な人材に入社してもらいたいため、人材要件を高くし厳選採用になるでしょう。その結果、期待値や能力の高さから提示する年収も高水準となる傾向があります。

ハイキャリア転職のポイント

ハイキャリア人材として転職したい場合の、転職活動のポイントをご紹介します。

アピールポイントを整理する

ハイキャリア人材には企業も大きな期待を寄せます。ハイキャリアのポジションにチャレンジする場合は、転職活動を始める前に自己分析やキャリアの棚卸しを行い、自分のアピールポイントを整理しておきましょう。豊富な経験・スキルがある場合は、転職の軸となる経験・スキルを決めておくと、採用担当者に人物像や得意分野が伝わりやすくなります。企業から評価されやすい経験・スキルを中心にアピールポイントを考えると良いでしょう。

応募書類の作成と面接準備は念入りに

希望条件に合致するハイキャリアの求人数はそれほど多くはないでしょう。機会を逃さないように、応募書類の作成や面接対策は念入りに行っておきましょう。経験豊富な人材を募集しているポジションでは、現場責任者から具体的な業務内容や実績などを問われる可能性が高くなります。質問に対して的確に答えられるように、事前に面接の練習をしておくと良いでしょう。

転職先の選択肢を広げる

ハイキャリア人材の募集情報は、一般公開されているとは限りません。複数の転職サービスを利用するだけでなく、SNSや人脈を活用してリファラル採用の可能性を探るなど、転職先の選択肢を広げることが重要です。今すぐの転職を考えていない場合は、企業や転職エージェントからスカウトが届く「スカウトサービス」を利用して、自分の経歴や希望にマッチしたスカウトが届くのを待つという方法もあるでしょう。

ハイキャリア人材の転職エージェントの選び方

ハイキャリア人材の転職支援が得意な転職エージェントには、いくつかの特徴があります。転職エージェントを選ぶ際の参考にしてください。

希望する業界・職種に詳しいこと

ハイキャリア人材の採用は、業界・職種の専門知識や経験を求められることが多くなります。そのため、担当するキャリアアドバイザーは、希望の業界・職種の転職支援実績が豊富で、専門分野への理解が深いほうが安心して任せられるでしょう。転職エージェントによっては、特定の業界・職種出身のキャリアアドバイザーが所属しているケースもあります。また、特定業界・職種に特化している転職エージェントもあるため、ホームページなどで得意分野や在籍キャリアアドバイザーの経歴などを確認すると良いでしょう。

紹介する企業の内情に詳しいこと

ハイキャリア人材には、入社後に高いパフォーマンスを発揮することが求められます。しかし、応募する企業の社風や組織体制がフィットしていないと、高い成果を出すことが難しくなるでしょう。企業からの期待値が高いためにプレッシャーを感じ、成果を出せないことが働きやすさに影響を与えるかもしれません。そのため、紹介する企業の内情に詳しいかどうかも、転職エージェント選びに欠かせない視点のひとつです。配属先の部署の人物構成や責任者の人柄なども、活躍できそうな職場を見極めるための重要なポイントです。

ハイキャリアの転職支援実績が豊富なこと

ハイキャリア人材の転職支援実績が豊富なことも、転職エージェント選びの重要な要素です。ハイキャリア人材の転職支援実績が豊富であれば、その転職エージェントは転職市場における経験・スキルの相場観を理解している可能性が高くなります。納得できる転職を実現するために、希望条件や年収が妥当な範囲なのか、どのような企業に評価されやすいのかなどの有効なアドバイスを受けることができるでしょう。転職支援実績も、転職エージェントのホームページなどに記載されているケースがあるので確認してみましょう。

また、前述のように、ハイキャリア人材の募集は非公開求人として転職エージェントが預かることが少なくありません。そうした非公開求人を多く扱っているサービスを選ぶといいでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

記事作成日:2018年11月15日
記事更新日:2024年07月17日
記事更新日:2025年06月05日

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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